ラウズは70年2月にモンクの許を離れるようですが、 ラウズの参加したモンク・カルテットとしては最後となる のが今宵のアルバムです。 「UNDERGROUND」 Columbia 1967-68録音 THELONIOUS MONK(p) CHARLIE ROUSE(ts) LARRY GALES(b) BEN RILEY(ds) JON HENDRICKS(vo)
Columbia 1964.3-4録音 Thelonious Monk(p) Charlie Rouse(ts) Larry Gales(b) Ben Riley(ds)
ジャケットがすごく好きで、気に入っている。 少し上を向いて煙草をくゆらせるモンクの物憂げな表情が、黒一色の背景の中で浮かび上がり、思わず見とれてしまう。 内容は、とても聴きやすくラウズも素敵だ。 「Liza」「April in Paris」「Just You Just Me」などスタンダード・ナンバーのモンクも悪くないなぁと実感でき、ピアノの音色が素直に耳に入ってくる。 モンクのある種透明感のあるリズムとラウズの温かみのあるテナーがとても気持ちよく聴けるアルバムです。 「Children`s Song」のメロディのなんと無邪気でなにかとても懐かしい感じのする演奏でしょうか。 モンクが立ち上がって踊っている姿とダブりますね。
The Jazz Modesの「The Most Happy Fella」 副題は「PLAY EXCERPTS FROM THE FRANK LOESSER MUSICAL」 (フランク・レッサーのミュージカルからの抜粋を演奏) 「The Most Happy Fella」(最も幸せな人)はフランク・レッサーがブロードウェイを目指して書いたというミュージカルです。 このミュージカルの内容は、 「中年のブドウ農園主トニーはサンフランシスコでウェイトレスのローザベラに恋をし、結婚を申し込みます。 若いハムサムなジョーの写真を送って。 彼女は結婚を承諾しますが、真実を知って傷ついた彼女はジョーの子を身ごもってしまいます。 トニーも交通事故で重傷を負い、やがて2人の間に理解と愛情が生れ…」 といったものです。 ミュージカルのナンバーをジャズで演奏しようなんて、少し実験的な試みでもあったのでしょうか。 でも、マイルスの「ポギーとベス」もあるし… こういうの、流行ってたんですかね? COLLECTABLES Originally Released as Atlantic 1958 Julius Watkins(fh) Charles Rouse(ts) Gildo Mahones(p) Martin Rivera(b) Ron Jefferson(d) Eileen Gilbert`s(vo) メンバーは先日の「Les Jazz Modes」とあまり変わらない。 最初はあまりよくわからないアルバムでしたが、ミュージカルの場面場面を想像しながら聴いていたらそれなりに楽しい。 例えば 1曲目の「Standing On The Corner」 街角にたむろして通りゆく女性達を見ている歌だそうだ。 きっと品定めでもしているんだろうなぁ。 そう思うとなかなか楽しい曲で、聴いていると思わず自分もそこにいて「おっ、姉ちゃん…」とか言っちゃいそうな感じ。 5曲目の「My Heart is So Full Of You」 愛し合うようになったトニーとローザベラが「私の心はあなたのことでいっぱい…」と幸せに満ちて歌う。 ここだけ例の女性ヴォーカルが入っています。 7曲目の「Don`t Cry」 ローザベラが結婚相手が中年のさえない男性だと知って嘆いているのを、トニーが「泣かないで…」と歌う。 (それなら最初からだますなよな…と言いたいけど) 9曲目の「Somebody Somewhere」 ラウズのテナーがしっとりとゆっくりと僕に幸せな時間を与えてくれます。この演奏も大好き!